セラピスト定期勉強会「ADLに関わる肩関節」~結帯動作を邪魔する正体は~
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
尼崎市塚口町にある医療法人社団 亀井整形外科医院の吉岡(ファーストリハ所属)です。
今回は、院内で定期的に行っているセラピスト勉強会についてご紹介します。
研修の目的
・肩甲上腕関節だけではなく、肩甲胸郭関節がどのように連動してるのか再確認する。
・治療方法をペアで共有し、今日から活かす。
研修の内容
皆さんこのグラフを覚えていますか?
6月12日のブログでも同様のグラフを紹介させていただきました。その際は、「頭上のものに手が届く」動作について掲載させていただきました。
今回は、「結帯動作」についてご紹介させていただきます。

肩関節疾患患者21名を対象に、日常生活動作を「できる」(1点)、「なんとかできる」(0.5点)、「不可」(0点)として、それぞれ平均点を算出したものになります。
図では、「頭上のものに手が届く」や「結帯動作」で不可を訴える方が多いとされています。
結帯動作とは、手を背中側に回し、腰部から背部にかけて手を到達させる動作となります。肩関節の動作から見ると「伸展」「内転」「内旋」の複合運動となります。結帯動作は、日常生活動作(ADL)では、ズボンの上げ下ろしや、背中の洗体動作、女性の下着の着脱などでも必要な動きとなります。
結帯動作の相ごとの動き

左の写真は、初期相(上腕下垂位~仙骨まで)を表します。
・腕を後ろに回し、手を腰のあたりへ近づける
中央の写真は、中期相(仙骨~第12胸椎まで) を表します。
・手をさらに上へ移動させ、背中の中央あたりへ近づける
右の写真は、終期相(第12胸椎~第7胸椎まで)を表します。
・手をできるだけ上方へ移動させ、背中のより高い位置へ到達させる
評価(指椎間距離:図5)
・指椎間距離とは、結帯動作で手を背中に回したときに、指先が背骨のどの高さまで届くかを確認する方法です。肩の動かしやすさを評価する際に用いられます。
一般的に、8cm以下が正常(陰性)の基準とされ、この数値が小さいほど肩関節の内旋・内転可動域が良好であることを示します。

引用元:すぐに使える!リハビリイラスト集
まとめ
今回の研修では、結帯動作について動作の特徴や関節運動、評価方法について学びました。結帯動作は肩関節の伸展・内転・内旋など複数の運動が組み合わさって行われるため、肩関節の可動域だけでなく、肩甲骨や胸椎、肘・前腕などの動きも含めて評価することが重要であると考えられます。
今回学んだ内容を今後の臨床に活かし、単に「肩が硬い」と判断するのではなく、結帯動作のどの部分に問題があるのかを分析し、原因を考えた上で評価・介入につなげていきたい。
肩関節に痛みのある方や、日常生活動作に制限のある方がいらっしゃいましたらお気軽に当院へご相談ください。
「ADLに関わる肩関節」~結帯動作を邪魔する正体は~
講師:新居PT、山原PT、藤岡PT、徳原トレーナー
参加者
・PT:11名
・鍼灸師:6名
・トレーナー:2名