セラピスト定期勉強会「神経筋疾患」〜パーキンソン病について〜
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
尼崎市塚口町にある医療法人社団 亀井整形外科医院の吉岡(ファーストリハ所属)です。
今回は、院内で定期的に行っているセラピスト勉強会についてご紹介します。
◎研修の目的
パーキンソン病の知識を深め評価や治療、生活指導を行えるようになる。
◎パーキンソン病の寝返りについて
寝返りや起き上がり、ベッド上移動などの動作が困難になる。
寝返りでは頭部や体幹の回旋、肩関節の水平内転の分節的な動きが低下し、1本の棒のように寝返ろうとする場合が多い。
◎寝返りが打てないとどうなるか
寝返りができないと、夜間の睡眠の質が低下します。長時間同じ姿勢で寝ていると、血流が悪くなり、不快感や痛みが原因で途中で目が覚めることが増えます。これにより、深い眠りに入る時間が短くなり、QOLの低下に繋がります。
さらに、特定の部位に圧力がかかり続けることで、痛みや床ずれのリスクも高まります。特に背中やお尻の部分に長時間体重がかかると、皮膚の血流が悪くなり、褥瘡(じょくそう)と呼ばれる床ずれができる可能性があります。
◎なぜ寝返りができないか
パーキンソン病の方が寝返りを行えないのはいくつかの原因が考えられます。前回のセラピスト研修会のブログにありました、パーキンソン病の症状が関係しております。
無動、寡動によるもの
ドパミン神経細胞の変性脱落によって体幹の回旋の開始が困難となる。また、動作の幅が小さく、緩慢となるため、寝返りに必要な上下肢の振りや、体幹の回旋が不十分となる。
固縮によるもの
筋緊張亢進によって特に背部や胸郭周囲筋が固縮しやすくなり体幹の回旋が困難となる。
姿勢反射障害によるもの
体を動かすための自動かつ予測的な姿勢調節能力が損なわれる。
◎寝返りを行うには(自分で行う場合)
1.まず寝返りたい方向に顔を向け、視線を誘導する。
2.寝返りしたい側の腕を広げ、反対側の腕はお腹の上に置く
3.膝を立てて、体を丸めるように小さくまとめます
4.膝の重みを利用して、体をゆっくりとひねり、寝返ります
◎寝返りを行うには(介助者が行う場合)
1.利用者が自分で膝を立てられる場合は立ててもらい、難しい場合は介助者が片方ずつ立てます。
2.肩甲骨と骨盤に手を当てて支え、ゆっくりと横向きに倒します。
◎まとめ
今回はパーキンソン病の中の「寝返り動作」についての勉強会をしました。その他にも日常生活動作の中でも困難となる動作があるかと思います。まずは、専門的な評価をさせていただき、治療や日常生活指導をさせていただければと思います。
パーキンソン病の症状や生活環境でお困り事がございましたら、亀井整形外科医院までご来院、ご連絡をください。
当院では、デイケア(ファーストリハ)や訪問リハビリのサービスも提供しておりますので、症状や生活環境に合わせたサービスを提案させていただきます。
神経筋疾患〜パーキンソン病について〜
講師:新居PT
参加者
・PT 12名
・OT 1名
・鍼灸師 5名
・トレーナー 2名
■亀井整形外科医院
連絡先:06-4691-3455
診療日:月~土日午前…木曜日除く
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